データ人材が初めてネットスーパーの現場に行ってみた話

写真は皆大好きドーミーイン、地元北海道の苫小牧・樽前の湯に泊まったときの一枚
例によって特に意味はない(含み)
写真は皆大好きドーミーイン、地元北海道の苫小牧・樽前の湯に泊まったときの一枚 例によって特に意味はない(含み)
先日のことだが、マブダチOperations Manager@tsukui7・仲良しBizDev@nkatsuyaのお声がけ(≒悪ノリ)もあって、ネットスーパーの現場に行く機会を頂くことができた。
 
前提として、10Xのグロース本部に所属するデータ系職種にとって、パートナー小売企業への出張や現場体験はmustとされているものではない、という点は記しておく。
(なので応募を考えてくださっている方はご安心を)
もちろんケースバイケースだし、人によって向き不向きもあると思う。
とは言いつつ、元々自分もf2fの顧客折衝はあまり向いていないと思っていたのだが、実際に行ってみたら超良かったので、記憶が新しいうちに文字に起こしておく。
 
 

なぜ現場に行ったか

一言で言うと「事業的に絶対現場を見たほうが良さそうだし、個人的にも前から行きたいと思っていたし、諸々のタイミング的にちょうど良かったから」である。
 
僕が所属するグロース本部は、多種多様なタレントが集まっているものの、”データやファクトを用いて事業貢献する”という点については一貫している。 Stailerを導入いただいてるパートナー小売企業のフェーズに応じて、スペシャリストが分業しながら機能を提供している。
その中で僕が最近メインで担っているのは、主にデータマネジメントやプロジェクト推進であることは、以前記したとおりである。
(他にも小売企業との正式契約前の提案同席だったり、ローンチ後のサービスグロースに関わらせていただくこともあったり)
 
 
10Xでのネットスーパー立ち上げにおいて、データを扱う仕事とプロダクトや事業は、文字通り直接的に結びついている。
そして、ネットスーパーを支える商品マスタや在庫情報にフォーカスすると、データを眺めるのみならず、時には現地現物も必要になるドメインであることは、きっと容易に想像いただけるであろう。
商品マスタがどれだけ大切なのか、僕たちがどんなアプローチを取っているのかは、以下の記事もぜひ参照していただきたい。
 
 
なにせネットだけで完結したり、無形物のみを扱うプロダクトではなく、商品をピックして梱包して配達するという、リアルな世界が主役のビジネスだ。
10Xでは定期的にN1インタビューを実施していたり、僕の前々職ZOZOでもZOZOBASEという倉庫を見学しに行ったりと、数字だけでは読み解けない様々な事象の大切さについては、元々認識していた。
テーブルデータや分析レポートとは違う次元として、自分がハンドリングしたデータやロジックについて、日々数字の羅列やアプリの売り場を眺めるのみならず、実物を見てみたかった。
また、業務委託時代を経て正社員となってから、特定のパートナー小売企業に首尾一貫して携わるのは初めてだった。
なので、機会をずっと伺っていたのである。
 

実際に何をしたか

具体的には、プロダクトの不具合がないかを確認・原因調査をしたり、日々のオペレーション・ダッシュボードの見方・今後の販促施策イメージなど、直接会話することで効率的に作業や意見交換をした。
特に販促については、地域によって刺さる施策が全然違うことだったり、既存ネットスーパーのリプレイス or 全く初めてのネットスーパー立ち上げで思惑が異なったりと、とても勉強になることが多かった。
 
仮に不具合があったとして、現場だからこそ対応できたオプションもあったように思う。
例えば、売り場に商品がたくさん並んであったとしても、画像がある場合とそうでない場合では、実際に買い物をするエンドユーザー・棚から選んでピックするスタッフ双方において、圧倒的に認知負荷の差がある。
このような状況が発生した際に、クイックに確認したり今後の対応方針を練るなど、即座に会話を交わすことができるのは、やはりオフラインならではのメリットだ。
反面、こういうのはリモートワークで部屋からPCとスマホに触れるだけでは、取れる解決策にどうしても限界がある。
現場に行っていれば、極端な話リアルな商品がそこにあるので、自らクイックに撮影することも可能である。
 

行ってみて何をどう思ったか

まずは、土地や企業やステークホルダーについて理解するきっかけになった。
当たり前だが、その街や会社には現在に至るまでの、長い歴史の積み重ねがある。
そして現場に行くと、その土地で事業を営んでいる人・運営するスタッフ・使うエンドユーザーに思いを馳せることになる。
海外旅行に行くと、その国の歴史や文化を勉強したくなったり、帰国後も親近感が湧くのと同じで、現地に足を運ぶという行為を通じて、どうしても情は湧いてくるものである。
絶対にこの事業を成功させたい!という気持ちになるように、あえてフィジカル的にコミットして自身のオーナーシップを高めることは、投資する価値のある行為だ、と思うのであった。
 
次によくある話だが、ネットスーパーのいわゆる”現場感”を肌で感じることができたのは、期待に漏れない収穫があった。
初めてスーパーの店舗のバックヤードにも入ったし、ドアをくぐる前にはお客様に向いてお辞儀もしたし、大きい声で「いらっしゃいませ!」とも言った。
作業して頂くスタッフの方々の力無くして、ネットスーパーは実現できないので、顔を合わせて挨拶することが出来たり、ピックパックの場所や作業を見ることができたのは、本当に良かった。
スタッフ以外だと、ネットスーパーを管理する画面や様々なツールについて、操作方法の解説などはオンラインの画面共有ではなく、オフラインで隣り合わせで行ったほうが早い場合もある。
このような小売側の目線から、実際に触って説明や設定をすることで、自社のプロダクトはもちろん、管理者が日々使う様子への解像度が高まった。
 
他にも、一連の作業を通じて直接フィードバックを頂くことが出来た。
「こういう所で混乱しそう・・・」という意見が出てきたり、「プロダクトにもこういう機能があると嬉しい!」というように、どんなニーズや課題感があって、それをどう解決できるか考えることは、リアルで行うブレストのようで貴重な時間だった。
実装している機能やUIについて、ポジティブな感想も生で聴くこともできて、それは素直に暖かく、嬉しかった。
 
別の目線として、社外とやり取りをしている社内メンバーについては全員見知った仲であるが、パートナーと膝を突き合わせて議論しているリアルな現場を見るのは初めてだった。
普段はワイワイ話している冒頭2人だが、作業の具体用語を巧みに操りながら現場と会話するOperations Manager、笑顔を絶やさずも芯をぶらさず事業成功に向けた伴走を続けるBizDevを見て、その姿勢やコミュニケーション能力を改めて尊敬した。
それまでの社外MTGは個人的にオンラインが多かったので、やはり迫力も違った。
 
スーパーの現場でピック作業をする僕
スーパーの現場でピック作業をする僕

今後に何が活かせそうか

例えば、日々の仕事のマイルストーンの置き方を考え直すきっかけになりそうだ。
ターゲットとする締め切りを決めたときに、いつまでにどんな作業や実装が終わっていないといけないのか、身を以て体験したが故に、これから優先順位やスケジュール感や体制を再考していきたいと思う。
 
また、ネットスーパーで実際に自分で買い物を体験することは出来るが、他方日常生活において小売側の目線に立ってみる機会については、どうしても限られてしまう。
「へぇ〜スタッフアプリってこうやって使うんだな。あれ?売り場で商品探すのに画像ないと無理ゲーじゃね?」のように、実際に作業を体験してみてわかることもあった。
超マヌケっぽい極端な一例だが、こういう点はもちろんデータだけ眺めていてもわからないし、あえてプロダクトを触る機会を設けないと考えに至らないだろうし、開発や分析の仮説出しにも役立ちそうだな、とも思っている。
 
今後もパートナー小売企業を全国に広げていきたいので、このような自分自身の経験も踏まえて、様々な機会をグロース本部のチーム内で増やしていくことが出来たら、と企んでいる。
 

結びに

つらつら書いてみましたが、まだまだ書き足りないエピソードはたくさんあるので、気になる方はカジュアルにお話させていただければと!
10Xでは小売について、本当に多くの貴重かつ手触り感のある情報が溢れてますよ〜
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